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トップページ2005年 観劇の記憶異国の丘

 

異国の丘

異国の丘 11月27日13時開演 四季劇場「秋」

    昭和三部作の第2弾!今回は、シベリア抑留に関する話でした。和製ミュージカル……9月に観た「李香蘭」のマイナスイメージがあったので、正直なところ、行こうかどうか迷ったんですけど……しかし、実際に観劇してみると、9月に観た『李香蘭』みたいな不自然さもなかったし、ダンスはニューヨークのシーンがほとんどだったので違和感なく楽しめました。ただ、第1幕最後、船上で九重と愛玲が自分の思い、愛する人への思いを歌うところ、船の先だけセットが作られてて、後ろは絶壁状態で切れているのが丸見えだったのはちょっと……最後の方はスモークが焚かれたので上手く隠されたんですけど、ちょいと笑ってしまいました^^;

    作品全体の流れは良かったと思います。日本内部の対立構造と中国との関係、日ソの複雑な外交、アメリカの思惑……何層にも折り重なり入り組んだ当時の情勢がちゃんと描かれていました。あと、九重と愛玲のストーリーと日中の工作活動のストーリーがうまく絡んでいたので、『李香蘭』の時のように歴史事項の羅列になっていなくて、一つの作品として成り立っていたし。第2幕、老兵が遺書を先に帰国できることになった人に伝えるシーン、『李香蘭』の時に特攻兵が遺書を次々に読み上げる場面の演出とそっくりだったので、「何だかなぁ〜〜」と思いましたけど、不覚にも泣いてしまいました。。。家族への思いの後、「赤とんぼ」や「ふるさと」がBGMに流れたら胸に響くのも無理ない…か?!

    ラスト、最後までソ連の言いなりにならなかった九重に友人の神田が「日本に帰るためなら嘘も許される」と文書に署名するよう説得するんですけど、それに応じず殺されちゃうんですよね〜〜神田も自殺しちゃうし、捕虜を監視していた憲兵ナターシャの複雑な思いが最後の最後で出てきちゃうし……戦争が残したいろんな思いがずっしり残って重い気持ちになりましたけど、作品としては良かったと思います。最後に歌われた「明日への祈り」、登場人物たちが頭の中でフィードバックしちゃってまたまたホロリ…… ってことで、良かった〜 で終わりたいところなんですけど、スミマセン やっぱり毒を吐きたい…… 主役の九重秀隆、実は石丸幹二さんにお会いしたかったのですが(「オペラ座の怪人」でほんのちょっとだけ恋してしまったので……浮気じゃないですからね〜〜!!)今回演じられた下村尊則さんも素敵でした。四季の男性(退団された方も含めて)ってノーブルな役を演じられると罪なんですよね〜〜四季の歌い方に合ってるのかもしれない。ただ、その歌い方、発声法のせいで、演技が大○になってるってところも否定できず。。。特に女性の方々……感情が全然伝わってこないし、音程が狂わないのはいいけど個性がなくて平坦で、なのにバズーカに歌われるから聞いている方は疲れてくるのです。オペラ座やレミゼみたいに全編歌で展開するんならまだマシだと思うのですが、もう少し何とかならないものかと(_"_)単に歌が素晴らしいだけではダメだと思うのです。役の気持ちが伝わってこないと……第2幕の遺書の場面で泣いちゃったって書きましたが、登場人物の思いが心に響いたわけではなかった。観劇当時の家庭の事情で自分を取り巻いてる家族への思いとオーバーラップしたから泣いたわけで……はっきり言ってしまいますが、レミゼの時に号泣した時の涙とは違います!!あの時はバルジャンの気持ち、コゼットの思い、キリスト教における愛のオーラが伝わってきたから泣いたんですよね〜〜

    エリザやレミゼ、オペラ座のように、全編歌のミュージカルに慣れているので、セリフが多くなってくると、突然歌いだす不自然さがちょっと……ミュージカルに演劇性を求めすぎるのが間違ってるのかもしれないけど、やっぱりちゃんと演技してほしいなぁ〜〜と思いました。

    2007年2月19日 記

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